今年はとにかくライヴに行きました。
上半期はそうでもなかったけど下半期にメタル系の公演が集中したこと。
社会人クオリティではした金があること。
何よりその時期の仕事が順調で平日のライヴを観に行ける時間に退社できたこと。
そこら辺が主な理由だと思いますけど今チケット数えてみたらトークライヴとかも含めて27本でした。
バカじゃないのこの人。
もちろんその全てがメタル系というわけではなく、
時間と興味があればということでアニソン系にも足を運んだり(そして大抵ガッカリしたり)、
メタル系の公演をチェックしている時に他の来日アーティストにも目を通している内に
興味を持ってCD買ったりライヴに足を運んだりする内に洋楽ロックのミーハーファンになって
ロキノンに書かれているバンドがわかるようになったりしました。(どうでもいい)
そんな1年の中でとりわけ楽しかったライヴをテキトウな格付けでお届け。行ってみよう!
No.1 RAGE at 心斎橋 Club Quatro 2005/02/05
まあ信者的出来レースですが。
でも今思い出してもこの日のステージは異常でした。
ファンの自分ですら何かの間違いかと思う観客動員数。
2005年私が参加したクアトロクラスのどのメロパワバンドよりも多かった。
(ちなみに東京の渋谷クアトロでは1日公演だったとはいえSold outだったそうで)
ライヴDVD同様、新作から始まると思っていたらメンバーが飛び出してきて
ヴィクター・スモールスキーが繰り出したリフが"Don't Fear The Winter"だと判った瞬間のフロアの爆発は
今でもよく憶えています。
ただそれ以降は窒息しそうな過密状態の前方フロアで急ブレーキの電車宜しく右に左に押しやられ、
前から3、4列目くらいの位置にいたにもかかわらずメンバーが全然見えなかったのも憶えています。
まあそんなん関係無しに次々繰り出されるキラーチューンを
メロイックサインを高々と突き上げつつ大合唱したのですが。
信者フィルターを抜きにしても今年BESTと言い張れるまさに「熱狂」の一夜でした。
日本クラウン洋楽撤退に伴い、来年発売される新譜は
今や旬のバンド総取りのマーキーから出ることになりますが
あそこは収益が見込めるバンドはアルバム発売の数ヶ月前から
来日公演を発表したりと力を入れてくれるので今年もこの夜に負けない夜がやってくることを期待しています。
No.2 THUNDER at 大阪 BIG CAT 2005/06/29
1位と3位は云ってみればベストアルバム的選曲のライヴだったので
新作発表に伴うライヴではこのバンドが実質1位ですか。
「THUNDERのライヴは楽しい」と聞いてはいましたが実際に参加してみるとそれがよく解りました。
ヴォーカルのダニー・ボウズの客のコントロールの上手さもさることながら、
とにかくTHUNDERファンは受身じゃない。ダニーが「Sing!」と叫べばサビを丸々歌い、
「Jump!」と叫べば年齢問わず飛び跳ね
(それでいて密集してる他の観客に当たらないように&足踏まないように気を遣ってるのがわかるのなー。
ファンも英国紳士。テラスゴス)、
ダニーが「この中で新作買ってないやついるか~?」と聞いて
一人が手を挙げると一斉にブーイングを飛ばしたり(笑)
(すかさず「でも次の曲はお前の知らない曲だもんね~。皆あいつに向かって歌ってやれ!」
と返すダニーもさすがですが)
とファンとバンドの理想的な関係をTHUNDERというバンドのライヴでは見ることができるからなのですな。
なんか客のことばかり書いてますが、止まると死ぬといわんばかりに
会場の若いファンより激しくステージを跳ね回りながらもブルージーな歌声を響かせるダニー、
ライヴならではのツインリードを見せて会場を湧かせるルーク&ベン、
顔は恐いけど時折はにかんだ笑顔を見せつつブンブンベースをいわせるクリス、
そしてアルバム以上の爆音で演奏の屋台骨を支えつつ、アンコールではステージに独り残されて
(他のメンバーはボトル片手にドラムセットの前に座り込みくつろぎモード)
ギターで弾き語りつつも最後には歌詞をいじって笑いを取るTHUNDERのムードメーカーハリーと
メンバー各々のキャラが立ってるというのもこのバンドの大きな魅力でしょう。
(モトリーのトミーとか、RAGEのマイクとかドラムのキャラが立ってるバンドってやっぱり個性的な気がします)
そんなTHUNDERですがなんか2月にチッタ川崎で2日連続公演を行うそうですよ。
しかも選曲はファンのリクエスト投票に基づいて日ごとに違うセットリストを演奏し、
その模様を完全収録したDVDを世界的にリリースするのだとか。
そのDVDには同時期に行われる「THUNDERと行くバスツアー」(!)も収録されるそうで
別にBIG IN JAPANというわけでもない(母国イギリスで確固たる人気を維持している)THUNDERが
ここまでしてくれるというのはそれだけTHUNDERが日本のファンを大切にしてくれていることの現れでしょう。
スラドミ05以来のマジ東京羨ましいモードですが、
さておきHR/HMが好きでTHUNDERというバンドをよく知らない人は
これを期に是非一度THUNDERの会場へ足を運んでみて下さい。
THUNDERのメンバーの高い演奏力と面白いキャラクター、
そしてそれを支持するファンとの間で生み出されるひたすらアットホームで楽しい空間の虜になること請け合い。
別にDVDに映りたいとは思わんけど、メッチャ見たいなあ。
No.3 ACCEPT at Namba Hatch 2005/07/31
「熱狂」という意味では1位に負けていない盛り上がりを見せた「伝説のバンド」の再結成ツアー。
会場を埋め尽くすは普段どこで働いてるのと聞きたくなる
見事な黒髪ロンゲにガンベルト、メタルバンドのパッチつきジージャンという
80年代で時が止まっているかのようなメタルバカ共。
そんな異様な風体の集団が統率された軍隊の如きフォーメーションを見せるバンドの動き、
そしてこの再結成に伴ってギタリストとして復帰したウルフ・ホフマンのクラシカル演奏に合わせて
歌い、叫び、そして一斉にヘドバン&エアギターを繰り広げる宗教じみた状況は、
ああ、メタルが世間的に認知されてた80年代末期ってどこもこういうライヴだったんだろうなあ
という感想を抱かせずにはいられないというかそんな冷静になっていられるわけあるかメッタハー!
という大合唱の一夜となりました。
インタビューで散々ウドが
「今の自分にとってACCEPTは過去でしかないと再認識した」と発言しているように、
楽しくて仕方ないという表情の他のメンバーに較べて
ウドだけが今ひとつやる気に欠けているように感じられましたが。
実際、サビはほとんど観客に振っていましたが、それでもイントロのメロディからサビまで
私を含め観客は終始歌い上げていたので特に問題はありませんでした。
ウドがそんな感じなので次にまたACCEPTを見ることができる可能性はあまり高くありませんが
できれば数年後にまた来て欲しいですなあ。
ヘドバンはともかくあそこまで周囲を気にすることなくエアギターができるメタルバンドは
今日日なかなかないので。
No.4 MASTERPLAN at 心斎橋 Club Quatro 2005/06/15
やっぱり生で見るヨルン・ランデの歌唱力は凄かった。
あと顔も怖かった。
選曲に関しては選曲数が限られていた前回のツアーと違って
アルバム2枚から選曲が出来たはずなのに国内盤未収録の曲を演奏したり、
その割りに2ndのキラーチューン"Falling Sparrow"、"Black in The Burn"をやらなかったり、
MCや進行がグダグダだったりとマイナスポイントが多いものの、
疾走曲に頼らないミディアムテンポの楽曲の良さとそれをアルバム以上に魅力的にしてしまう
ヨルンの歌声の前には全て許せてしまう。
すごいヴォーカリストですわ。
んでもNo.1ヴォーカリストは次のバンドに送りたい。
No.5 VISION DIVINE at 心斎橋 Club Quatro 2005/10/06
とにかくミケーレ・ルッピたんにつきます。
楽曲的にそれほど優れているわけでもないVISION DIVINEをあの夜に輝かせたのは
彼の歌唱力と新人離れした余裕あるライヴパフォーマンスだったのは間違いない。
とにかく次のSKYLARKなんてどうでもいいから彼の歌声をずっと聴いていたいと思ったもの。あの時は。
んあー、何かの間違いでHELLOWEENにでも入ってくんねーかなー。
VISION DIVINEはバンドの右腕であるKeyの人が脱退しちゃっていよいよどうなるかわかんねーし。
この才能はVISION DIVINEで埋もれていい存在じゃないですよ。
No.6 CAESARS at 心斎橋 Club Quatro 2005/12/11
いきなりメタルじゃないのが入りましたが。
観客の少なさも気にせずアットホームな雰囲気で「どこか懐かしい気持ちにさせる」ロックを聞かせてくれた彼らに。
No.7 GAMMA RAY at 心斎橋 Club Quatro 2005/11/28
新作発売から2ヶ月は経っていたのに
実質スケルトンツアー+新曲3曲という構成だったのがかなりガッカリ。
ヘニュさんの笑顔にひたすら癒されたのとSTORMWARRIOWの人と握手してもらえたのが良い思い出。
No.8 MOTLEY CRUE at 大阪城ホール 2005/11/23
公演3日前にアリーナ席買えた時はどうなるかと思ったけど
いざ会場に足を運んでみれば彼らにしか出来ないエログロ満載の大掛かりなショーライヴに感動。
どの曲よりトミー・リーのソロとオッパイカメラのコーナーが長かったのは笑った。
No.9 TRIVIUM at ZEPP OSAKA 2005/10/23
前座なのにメインよりデカイ音でビックリ。
最前フロアで繰り広げられていた話にしか聞いた事ないモッシュピットにビックリ。
しかしその爆音で繰り出されるヘヴィメタルなリフとソロの応酬に乗せられて
フロアがガラガラなのをいいことにヘドバン・ジャンプ・エアギターのフルコースを
40分間頑張りすぎて首と肩の筋肉痛を2週間以上引っ張ったのも良い思い出です。
No.10 桃井はるこ at 大阪 BIG CAT 2005/11/03
今年のワーストライヴといってもいいangelaとそれに続くJAM Projectで
周囲の観客の態度に不愉快な思いをして
次がダメだったらもうアニソン系には行くまいと思って
「そういったジャンル」の極北であるモモーイのライヴにいったら存外そういった歌手のファンの方が
上記のようなユニットを観に来るライヴ慣れしてないミーハーなオタクより統率が取れていて
不快な思いをしなかったという貴重な体験をしたライヴでした。
カバン持ち込むのはアレだけど。
(あっちではそれはわりと普通のことみたいですけど)
ランクはそんな感じですが他には初めて「デスメタルのライヴ」を体験した
こないだのThe Black Dahlia Murder、
周囲のティーンエイジャーの若さを発散させる盛り上がり方に揉まれて
もう自分が若くないことを汗まみれで実感したHard-Fiなんかもランク入りしていい楽しさでした。
それにしてもやっぱりライヴは楽しいです。
会社でも度々行った事のない人に「ライヴのどこがそんなに楽しいの?」と聞かれますが、
バンドと観客の双方が生み出すエネルギーに支配されたあの独特の場の楽しさを説明するのは難しいです。
同様にここで書いているのもライヴの感想と報告であり、
偶々読んだ人に「ああ、ライヴって楽しそうだなあ」という雰囲気が伝わっているとは到底思えませんが
(伝えようなんて傲慢な気持ちもありませんけど)
興味をもたれたなら独りでもいいので会場に足を運んでみてはどうでしょうか。
とりあえずはTHUNDERからでも。
来年も金と時間の許す限りは行きたいものです。
とりあえず既に7本は確定していますが。