んでは本日はHR/HMアルバムBEST10をば。
いうても上位3枚が抜きん出て後は順不同という感じですが。
No.1 「KAMELOT / The Black Halo」
ロイ・カーンさんは意外にもライヴではアルバムでの超絶歌唱を再現する事はできてませんでしたが
(まあその分立振る舞いから発するエロオーラで充分ライヴを盛り上げましたけど)
それでもアルバムのトータルクオリティが損なわれるわけでもなく。
聞いた当初は1曲目からヘヴィやの~と思ったものの今やこの行進無しでは始まらんよなぁ
と思わせるダークな"March of Mephisto"に始まり日本ボーナストラックである"Epilogue"で終わるまでの
60分弱、聞き手を見事にKAMELOT版「ファウスト」劇の虜にするコンセプトアルバムの傑作。
個人的にはBEST COVERも送りたい。
ジャケットがアレなメロパワ系の中にあってこのジャケットの絵柄は
比較的街に着ていっても恥ずかしくない美麗な柄だったので。
No.2 「HARDCORE SUPERSTAR / HARDCORE SUPERSTAR」
他所のサイトがDRAGONFORCEを滑り込ませるなら俺はこれを入れるぜ!
前作発表後のツアー中に突然起きたメンバーの関係悪化による活動休止宣言。
そこから立ち直ってセルフタイトルで臨んだこのアルバムの何と素晴らしいこと。
ポップさを前面に押し出した前作「No Regrets」から入った人間なので
1stに原点回帰云々という評し方はできないけども
前作のポップさから一転、メタル的ともいえるヘヴィな音像となりながらも
それでいて各曲のキャッチーさ、メロディアスさは全く失われることなく、
そこにさらにLAメタル(というかMOTLEY CRUE)的なエッセンスすら加えてしまうこのスマートさ。
それでいてそういった素材に取り込まれることなく聞いていてHCSSだなあと思わせるのは
やはりヨッケのヘタウマヴォーカルが重要な位置を占めているからなのですかね。
インタビューでギターのシルヴァーがコメントした
「これはAEROSMITHが作りたくて決して作れなかったアルバム」
という言葉は決して誇張ではないと個人的には思う所存。
とにかくどの曲がシングルカットされてもおかしくない捨て曲無しの傑作。
公式のPVを見て何も感じないヤツはROCKを聞くのをやめてしまえ。
あとは日本に来てライヴでのパフォーマンスも本物であることを証明するだけですが、
現時点では公式で発表されてる日程が東京2DAYSしか書かれてないのな。
なんとか大阪にも来てくれんじゃろうか。平日上等。
No.3 「SENTENCED / The Funeral Album」
日本の地を踏むこともないまま永久の眠りについた北欧メランコリックメタルバンドの「遺作」。
今考えるとやっぱりChildren Of Bodomの来日中止になった「S」のつく前座は彼らだったのかなあ。
ビクターの実績のあるバンド以外は冷遇するという「バンド墓場状態」もさることながら
前作の時点でAVALONに移籍できていれば状況は変わったかもしれないのになあ…。
解散してしまった今は静かにラストライヴのDVDを待つのみです。
No.4 「NEVERMORE / This Godless Endeavor」
とうとう某雑誌で特集が組まれたものの、状況はあんまり好転していない
国内過小評価オブザイヤーなバンドの新作。
天才ギタリスト、ジェフ・ルーミスの相変わらず圧巻のギタープレイに加え、
TESTAMENTのスティーブ・スミス正式加入&曲作り参加ということで
従来よりさらにスリリングなギターソロの応酬が聞けるというのも売りではありますが、
今回はなんか聞きやすくなったような気がする。
最初に公開された"Final Product"が(NEVERMOREにしては)出だしが普通のメロパワみたいだったし、
ウォレルのヴォーカルも相変わらずヘンだけども、
それでも以前よりも一般的なメタルファンに訴求できるだけのキャッチーさを備えている様に感じる。
そんないい意味での大衆受けする変化と
日本でのレーベルも比較的メタルに熱心なキングレコードに移ったということで
今度こそ日本で彼らのケイオスワールドを拝めるのではないかと淡い期待を抱いているのですが
今のところそういった情報は何もなし。
ジェフがインタビューで云っていたのも行けたらいいなあという願望だし。
キングレコードは今年SILENTFORCEを呼んだり、
サウンドホリックと組んで「Melodic Stardium」を企画したりと
バカ売れバンド以外にもバンド招聘に熱心だからホント期待してるんですけどね。
No.5 「THUNDER / The Magnificent Seventh」
明日のBESTライヴで云いたいこと書くので割愛。
No.6 「PRIMAL FER / Seven Seals」
来日決定につき急遽購入して聞いてみたら
Nucler Fire以来購入していなかったことを土下座して謝りたいほどの鋼鉄度臨界点突破の一枚。
ラルフさんのマッスルぶりとメンバージャケの謎のカンフーポーズも臨界点突破。
No.7 「MASTERPLAN / Aeronautics」
ヨルン・ランデが脱退することなく2枚目が出たことが驚きの一枚。
とにかく"Back For My Life"とマスプラ版"Dark Ride"といえる"Black in The Burn"につきる。
No.8 「To/Die/For / Ⅳ」
HCSSと同じくらい再起が心配されていたバンド。
何気にテクニシャンだった前ギタリストがいなくなってギターソロの煽情度は下がったものの、
このヴォーカルが歌っていればTo/Die/Forだよなあという気も。
今度は大阪にも来て欲しい。
No.9 「HEARSE / The Last Ordeal」
今年も新作を出したのにネットメタル界では全く触れられなかったヨハン・リーヴァのバンドの3rd。
ギターとかさらにカッコよくなってるのになあ…。
No.10 「BUCKCHERRY / 15」
バンドの充実振りがひしひしと伝わってくる一枚。
曲の乗りやすさ、キャッチーさがライヴでどれだけの効果を生むのかを
見せてくれたという点でも評価したいですわ。
人気バンドが満を持して新作をリリースした年でしたが
蓋を開けてみると私のランクには入ってないっすね。
曲単位では良い曲もあったんですが、
なんかアルバム聞いても右から左に抜けていく作品が多かったというか、
その印象が変わるのを期待してライヴ行ったら
新作からの曲をほとんどやらないというケースが結構多く、
(GAMMA RAYやChildren Of Bodomなんかはまさにそれですね)
結局こうやってBEST10を書くにあたってそういったバンドのアルバムは
私の頭に浮上しては来ませんでした。
まあ来年の某誌の出来レースランキングではそういったバンドが名を連ねるでしょうよ。
今年はHR/HMから離れて洋楽ロック全般に手を出すようになったので
そっちのBESTも書きたかったけど時間がないので来年末からということで。